河北新報
命はやがて海の目となり、生き残った私たちを見守ってくれるー。軽い知的障害のある岩手県山田町の佐藤啓子さん(33)が、東日本大震災の直後から避難先で詩を書き続けている。漢字に当て字を使いながら、独特の文体で復興を願う詩集は「海をうらまない(仮題)」のタイトルで出版されることが決まった。愛読していた相田みつをの詩集を流されたという佐藤さんは、ルーズリーフに「震災ポエム」を書き始めた。国語辞典を引きながら「再希(さいき)を目指して」「残された人こそ必詩(ひっし)に」などと自分なりの熟語を作り、支援者への感謝や海に対する思いをつづった。詩の存在を知った合同出版(東京)が出版を企画。職員らの後書きを添え、7月中旬に全国の書店で発売する。
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