2012年3月17日土曜日

【欲望の美術史】宮下規久朗(11)アール・ブリュットと制作衝動‎

MSN産経ニュース 
アール・ブリュットという美術がある。20世紀にフランスの画家ジャン・デュビュッフェが提唱したもので、英語圏ではアウトサイダー・アートとよばれている。定義は困難だが、知的障害者や犯罪者など、正規の美術教育を受けていない人が自分自身のためだけに制作した美術のことである。それらには、技術的に未熟でも、既成の美術や文化に左右されない作者独自のビジョンが打ち出され、純粋な創造性が発揮されていると評価されてきた。「裸の大将」山下清や、人知れず空想的な少女たちの戦争物語を描き続けたアメリカのヘンリー・ダーガーといった画家がよく知られている。

0 コメント:

コメントを投稿

▲ このページの先頭へ戻る