2011年4月26日火曜日

障害者声なきSOS 宮城で家族の死者・不明26人に

河北新報 
東日本大震災は、日常的な支援が欠かせない障害者から、頼りとする肉親を奪った。自ら「SOS」を発することすらできない障害者の生活を、どう立て直せばいいのか。混乱の中で障害のある人たちの保護に奔走する特別支援学校や福祉施設の苦悩も深い。心身障害者の作業所などを運営する名取市の社会福祉法人「みのり会」では、サービスを利用する障害者4人の保護者が津波の犠牲になった。地震後、全員が市民体育館に避難し、それぞれ親の迎えを待ったが、4人に迎えは来なかった。職員が手分けして捜した末、いずれも保護者が津波の犠牲になったことが分かった。4人の障害の程度はさまざまで、親を亡くした事実への反応も異なるという。重度の知的障害がある女性(23)は父母、祖父母、弟が津波に流された。そのことを理解できず、時々「お父さんは?」と聞く。軽度知的障害者の小林新吾さん(39)は、唯一の肉親だった母親の葬儀で、手を合わせながら泣いた。

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