2010年10月3日日曜日

ADHD、遺伝子要因説を支持する発見 英ランセット誌

AFPBB News 
学童期前後の子どもにみられる注意欠陥・多動性障害(ADHD)が、本人の行動習慣や親のしつけのせいではなく、遺伝子的原因に由来しているという説を少なくとも部分的に裏付ける発見が9月30日、英医学専門誌「ランセット(The Lancet)」に発表された。発表によると、英国の研究チームがADHDと診断された子ども366人と、ADHDではない子ども1047人の遺伝情報を比較したところ、2つのグループには「コピー数多型」(CNV)と呼ばれる領域で明らかな違いがあることが分かった。CNVは細胞1個につき2コピーあるはずの遺伝子が少なかったり、多かったりする「遺伝子の数の個人差」で、少ない場合は1コピー、多い場合は3コピーとなる。ADHDの治療としては現在、集中的な薬物治療と行動療法が行われている。今回の発見の成果は目覚ましいが、ADHDの完全な理解と対症療法の確立までにはさらに長い道のりがあると研究は指摘している。

0 コメント:

コメントを投稿

▲ このページの先頭へ戻る