2011年4月22日金曜日

幸せのかたち:「気持ち」の物語 風を感じて/13 福岡

毎日新聞 
北九州市八幡西区で美容室を営む中村みどりさん(60)が同市若松区の知的障害者施設「ひびき学園」に月に1度、店休日を利用して入所している女性たちの髪を切りに来るようになって4年になる。1人ひとりに必ず名前で話しかける中村さんの来訪を入所者たちも心待ちにしており、昼食の時間でさえも待合用に並べられた椅子が空くことはない。「あそこに入ってらっしゃる方たちには、外からの風があんまり吹いてこないんだなあと思って、皆さんに年賀状を差し上げたんですよ。そしたらとっても喜んでくださって。私、ほんとに胸が熱くなる思いがして……。私の下手なカットでも、ちょっとでも違う風が吹いて、あそこに違う景色を生み出せたのかなあって。それがちょっとよかったかなあって」

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