2010年5月1日土曜日

脳内マリファナ類似物質が、脳発達に重要なことを発見

理化学研究所
脳科学総合研究センター大脳皮質回路可塑性研究チームは、米国ジョンズ・ホプキンズ大学と共同で、脳内に存在するマリファナに類似した物質「内因性カンナビノイド(eCB)」が、抑制性シナプスの機能発達に重要な役割を持っていることを発見しました。 eCBは、シナプス前部にある受容体を介して神経伝達物質の放出を抑制する物質で、強い入力後シナプスの通りが長期持続的に悪くなるシナプス長期抑圧にも寄与しています。研究グループは、この情報伝達の通りを悪くする長期抑圧が、実はシナプスの疲労を低減させて、伝達の安定化に役立つことを突き止めました。抑制性シナプスの機能発達障害は、てんかんやさまざまな発達障害に関与するとされ、 eCB作用機序の解明で、これら障害の予防や治療薬の開発につながることが期待されます。

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