2010年4月23日金曜日

さをりに織り込んだ人生 滋賀

朝日新聞 
色や柄は何でもいい。糸のほつれや織り目の不ぞろいがあってもいい。感性のまま自由に織り、それが個性の表現とされる「さをり織り」の作品展が、守山市のギャラリーで開かれている。出展は重度の知的、身体障害を持つ高知市の森本雅代さん(48)と母統(つね)子さん(74)。滋賀県生まれの娘が元気なうちに開こうと夢見た、生まれ故郷での初の母娘(おや・こ)展だ。「さをり」は約40年前、大阪の主婦が考案した操作が簡単な織機で手織りする技法で、障害者施設に普及。常識や決まり事にとらわれない作品の芸術性が評価され、活動は国内外に広がっている。知的障害があり、言葉が不自由な雅代さんにとっても、自分を表現するすべの一つとなった。

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