2010年11月18日木曜日

郡山の養護学校生事故死:損賠訴訟 福祉法人に支払い命令 県への請求は棄却 /福島

毎日新聞 
県立あぶくま養護学校の男子生徒(当時18歳)が07年、実習中に死亡した事故を巡り、母親で郡山市のピアノ講師、小川直子さんが「安全措置を怠った」などとして、県と実習先の福祉作業所を運営する社会福祉法人「安積愛育園」を相手取り、慰謝料など約1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、福島地裁郡山支部であった。清水響裁判長は同園の注意義務違反を認めて同法人に325万円の支払いを命じた。一方、同校には過失は認められないとして、県への請求は棄却した。判決によると、生徒は07年11月29日、実習中に作業所から無断外出し、約3キロ離れたJR東北線で列車にはねられ死亡。生徒は知的障害があった。弁論で原告側は、作業所の職員は2人しかおらず、捜索も遅れて事故につながったと主張。作業所の体制や実習先を選んだ県の過失の有無などが争点となった。
母親は「責任の所在がはっきりしなければ、再発防止はあり得ないと思い提訴したのに、判決は学校の責任を問わなかった。障害児を取り巻く環境は退行してしまう」とも話しています。

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