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その工場では、十数人の作業者が1つのラインに沿ってチョークづくりに励んでいた。ラインに立つ作業者たちは全員、知的障害者である。ここは日本理化学工業の川崎工場。訪れる前は、おぼつかない手でゆっくりゆっくり作業しているのだろうと思っていた。しかし、実際に作業をしている姿を見たら、まったくの思い違いであることが分かった。意外な発見はそれだけではなかった。実際にチョークをつくっている様子を見学させてもらっているうちに、どうもここは「工場」という枠には収まらない別の場所だということに気づき始めた。工場というよりも、本当は「学校」なのではないか。もしかしたら知的障害者は私たちの「先生」なのではないかと思えてきたのだ。
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